ユネスコ無形文化遺産にも登録されている日本の伝統食、和食。
その可能性と力はおいしいプラスのお弁当の基盤となっています。
本記事では、和食が持つおいしさと健康を同時に実現させる力に焦点を当てます。
1. 和食とは?
和食は、日本の四季と自然の恵みを活かした食文化です。
山の幸、海の幸、豊富な食材が地域ごとに異なる伝統料理を形作り、旬の食材や食材の持ち味を最大限に引き出す工夫が和食の特徴です。
2013年には「日本人の自然を尊ぶ精神に基づいた食文化」として、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
農林水産省によると、和食の特徴は以下の4点に集約されます。
·多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
·健康的な食生活を支える栄養バランス
·自然の美しさや季節の移ろいの表現
·正月などの年中行事との密接な関わり
和食では、食材を無駄にせず、器や盛り付けの美しさにもこだわり、食事全体が感性を豊かにする体験となっています。
2. 和食に欠かせない存在、「だし」と「うま味」
和食の核となるのが「だし」と「うま味」です。
だしは、日本人の日常の食事においても身近で、昆布や鰹節、煮干し、椎茸などから作られ、料理に深みを与え、他の食材の味を引き立てます。
「うま味」は基礎五味の一つで、甘味・塩味・苦味・酸味と共に料理のバランスを支えます。
1908年、日本人の池田菊苗教授が最初に「うま味」成分であるグルタミン酸を発見して以来、5つ目の味が「うま味」として命名されました。
現在ではUmamiとして海外でも広く知られるようになっています。
うま味成分として主に以下のアミノ酸が知られています。
- グルタミン酸(肉や魚、野菜など、さまざまな食材に含まれる)
- イノシン酸(肉や魚など動物性の食材に多く)
- グアニル酸(干し椎茸などの乾燥したきのこ)
- (イノシン酸とグアニル酸と組み合わせると、うま味の相乗効果が生まれ、料理がより一層深い味わいに仕上がります。)
うま味は、素材の味をより深く、強く、そして複雑に引き出します。
そのため、うま味を活用することで、余分な塩分を使わずに済み、またタンパク質の消化吸収促進と満腹感の醸成にも寄与する可能性が認められており、健康的な食事作りにも役立っています。
3. おいしいプラスと和食
おいしいプラスのお弁当は、この「うま味」を最大限に活かし、ヘルシーで満足感のある食事をお届けしています。
この「うま味」を最大限活かし、ジャンルにとらわれすぎず素材とだしの力を使ったお弁当は、体にも優しく、心にも豊かさをもたらしてくれます。
和食の持つ可能性を活かし、毎日のお弁当が、ただお腹を満たすだけでなく、健康と幸福感を提供する時間となるよう努めています。
参考文献
株式会社明治「日本の食と文化 和食とは」.https://www.meiji.co.jp/meiji-shokuiku/japaneseculture/washoku/.
農林水産省.「「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されています」. https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/ich/
特定非営利活動法人 うま味インフォメーションセンター「日本が誇るだし文化」. https://www.umamiinfo.jp/what/whatisumami/.
二宮くみ子(2016)「だしとうま味の食品化学」. chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi/136/10/136_16-00057-1/_pdf.
畝山 寿之 (2015)「うま味物質の健康価値―グルタミン酸ナトリウムの生理機能」. https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=405